愛しいキミへ
「無理して笑ってる。お前は分かりやすすぎるんだよ。」
そう言って、私の頭に手をのせた。
「一人で抱え込むなよ?俺は、いつでも椎の見方だ。」
要先輩……////
「うんっ!ありがと♪」
要先輩の優しさに浸っていたとき、
――グイッ
え…?
これは、どういう状況?
説明しますと……
いきなり腕を掴まれ、後ろへ引っ張られた。
それで、後ろから抱きしめられてる。
…て、誰??
「先輩、デレデレしすぎです。」
この声は、隼人?
「デレデレしてねえよ。」
「どうだか…。」
「ふぅぅ…、一つだけ言っておく。椎は、俺の妹みたいなもんなんだからな。」
「了解です。」
話が終わると、要先輩はどこかへ行ってしまった。
しかも話の内容、全く理解できなかったんだよね。
それに……
隼人と二人のこの空間。
気まずっっ
抱きしめられたまま、沈黙…。
離してくれないし。
「……椎凪。」
えっっ!
「は、はい。」
何で敬語なんだろ。
緊張してるし……
てか、耳元で囁かないでほしい。
心臓、バクバクだよ……