愛しいキミへ
☆隼人side
今俺は、椎凪のことを抱きしめてる。
だってよ、、
要先輩と仲良く話してたから。
奪いたくなったんだよ。
要先輩は去ってく前に、
""椎は俺の妹みたいな存在""
的なことを言った。
それって…、
傷つけたら、ただじゃおかない。
っていうような意味だよな。
てか、そう受け取った。
まあ、その辺はいいんだが……
今のこの状況、何とかしてえ。
抱きしめたまんまで、お互いどうしたら良いのか迷ってる。
でも、迷ってらんねえよ。
俺の心臓が、破裂しそうだから。
「……椎凪。」
勇気を出して、名前を呼んだ。
そしたら、俺の腕の中でピクッと肩を動かして……
「は、はい。」
って言った。
驚いたってのもあるだろうけど、、、
何で敬語なんだよ。
「ちょっと来い。」
俺は椎凪を離して、腕を掴んだ。
そのまま体育館内の倉庫へ連れていった。
もちろん二人っきり。
「あの…、隼人?」
「何?」
「何?って。それは、こっちのセリフなんだけど……」
「俺と二人じゃ、嫌だった?」
「そんなこと、言ってない…。」
「じゃあ、何でそんなに警戒してるわけ?」
「警戒なんて、、、」
椎凪は俺のこと、ずっと警戒してる。
それに、この微妙な距離感。
嫌だな………
俺、もしや嫌われてる?
喧嘩したってのも、あるだろうけど。
避けすぎだよな。