愛しいキミへ
「こりゃ、屋上なんて行けないじゃん。」
隼斗が困りながら、言った一言。
だけど、慎が隼斗の肩に手を置き、
「大丈夫♪」
隼斗は頭の上に"?"がいっぱい。
慎の大丈夫の意味。
それは、ね。
「整列。」
ザザザザザッ!!
「凄っ…」
隼斗は初めての光景に、ビックリしてるみたい。
私の整列の一言で、両脇に一列で並ぶ。
真ん中、私と遥、慎、隼斗の前に、通る道ができる。
「ありがとう♪」
お礼は言っとかないとね♪
「「「「はいっ!/////」」」」
女の子も男の子も皆、私の言葉をしっかり聞いてくれる。
でも、その道をゆっくりと歩いて来る男。
「また、並ばせてんのか??」
「この道を堂々と歩いてこれんのは、アンタぐらいね?」
歩いてきた男に話しかける。
誰かって??
「うるせえよ!いいだろ、別に!お前はどっかの女王様か!!生徒を従わせやがって!!!」
「皆が自主的にやってくれるの!」
「整列って完璧に言ってたじゃんか!」
「強制してる訳じゃありません~!!」