愛しいキミへ
「まさかとは思うけど……。お前、俺の学校の前にいたりする??」
『えぇ~、何で分かったんだよ~!』
「マジでいんのかよ!!」
『ん?ああ。てか、いきなり大声出してどうした??』
「どこにいる?何が見える??」
『質問攻め~??まあ、いいや。体育館みたいのが見えるけど……』
「やっぱり…。でも、さんきゅっ!助かった。」
やっぱりあの声は、
今…確信に変わった。
「恭、さっき女の悲鳴みたいの聞こえなかったか??」
『えぇ、そうか?聞こえなかったけど…。』
「お前に聞いた俺が馬鹿だった…。耳が悪くて有名だもんな!」
俺は、携帯を耳にあてながら走った。
体育館に向かって……
恭の携帯から聞こえた、悲鳴。
悲鳴は小さかったけど………
椎凪だった。