愛しいキミへ



「あの…、俺。邪魔?」


「ううん、邪魔なんかじゃないよ!」


「そう?でも、今日は帰るよ。隼斗も動けなさそうだし。また遊びに来るよ♪」



恭はニコッと笑って、部屋から出ていった。



「恭くんに、悪い事しちゃったかな?」


「恭の事は気にしなくて良いよ。…で、ココは俺の部屋じゃないよな。」


「うん、私の部屋。」


「え?何で……」


「隼斗の部屋の鍵が、ドコにあるか分かんなくて…。それで、私の部屋に…」



そうだったのか。

綺麗な部屋…。
家具とかは自分達で揃えるらしいから、椎凪のだよな。

女の子らしい部屋だし、清潔そうでお嬢様っぽいな。

って、このベッド…

椎凪のじゃんか!!



「椎凪。このベッド…、ごめん。」



慌ててベッドから降りようとした。

…けど、椎凪に止められた。


「駄目ー!隼斗はちゃんと寝ててよ。」


「でも、椎凪のベッドだろ?俺なんかが寝てたら、椎凪が寝れないだろ?」


「いいもん。私なんか寝れなくてもから、隼斗が寝て?お願い。」



そんな顔で頼まれたら…
でも、やっぱり迷惑だよな。


< 79 / 114 >

この作品をシェア

pagetop