愛しいキミへ
★椎凪side
「自惚れてたかな…」
電気もつけず、一人寮で呟いた私。
なんか寂しい女。
自惚れてたかな、って言った理由はね。
昨日の事があったからなの。
――――……
昨日の夜。
隼人が寝ている間に電話がきた。
相手は遥。
何かと思って、電話に出た。
そうしたら…
今日、寮には帰れないって言われた。
理由は、部活。
大会が近いから、ライバル校の分析や作戦をたてる為に、体育館で徹夜をするらしい。
私もマネージャーだから、行くって言ったんだけど。
今日はいろいろあったんだから、ゆっくり休みなさいって。
ゆっくり休んでって言われても、一人じゃまだ怖い。
一人になったら、また襲われるんじゃないかって考えちゃうから。
そう遥に言ったら、隼人にいてもらいな、って。
最初は隼人と二人っきりなんて、絶対無理って思った。
でも、一人でいるより二人の方が断然良い。って気がして…
居てほしい、って頼むことにした。
遥からの電話をきって、隼人の様子を見に自分の部屋へ。
そうしたら、
ちょうど隼人が目を覚ました。
隼人は怪我だらけで、痛々しかった。
私のせいだよね。
私が隼人に怪我をさせたんだ。