愛しいキミへ



私は怪我だらけの隼人を見て、泣いちゃった。


隼人は全く状況がつかめてないらしくて、混乱ぎみ。


今の状況を教えるために、隼人の友達の恭くんが説明。


私が渚を叩いた事まで言ったから、悲しい気持ちと恥ずかしい気持ちが同時にあって…


どうしたらいいか、分かんなくなっちゃった。


でも、隼人の言葉で救われたの。


ありがとう。
そう言ってくれた。


凄く優しい声で…



そんな隼人の優しい声を聞いてると、悲しくなってくるんだ。


だって、
そんな隼人を傷つけたから。



私は隼人の横で、謝ることしか出来なかった。



そうしたら、フワッと隼人の腕に包み込まれた。


何が起きたのか分からなくて、驚いちゃって…



それで、私は隼人に期待しちゃったんだ。


私を一人にせずに、一緒に居てくれるんじゃないかって…


でも、違ったね。


一緒にいて、って頼む間もなく部屋を出て行ったんだ。



……――――







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