愛しいキミへ
「はぁ…、何か怖い…。」
真っ暗、
電気つければいっか。
ハハッ…
ベッドから立ち上がって、電気のスイッチを押しにいく。
その時、
コン、コン、
ん?
誰だろ…
歩いていって、ドアを開けようと手をかけた。
でも、ためらった。
何も言わないドアの前の人が、怖くなったから。
「だ、誰……」
声が震える。
ヤダ…
誰……?
何か喋ってよ。
「俺…だけど…。」
「え…、」
声だけで分かる。
昨日までいた、
……隼人。
「何で…、きたの?」
ドアの前にいるのが隼人だって分かって、正直ホッとした。
なのに、こんな言葉が出てきちゃった。
言うつもりなかった。
今すぐドアを開けて、
来てくれてありがとう。
って言いたかった。