愛しいキミへ



「明日会えるぞ、多分。一日に無断欠席者が二人も出たとなりゃ、動かないわけがない。」


「二人とは…」


「お前と椎に決まってんだろうが…。てか朝、やっちゃんが言ってただろ?」


「何を…」


「椎の欠席届けが出てないって。プラス、お前は途中でいなくなった。だから、ババアが出動するって言ったんだ。」



ワケがわからん。


ババアは、無断欠席すると出動するのか?


今の話を聞いてると、そうだよな。



なんか面倒…



「突っ立ってないで、夕飯作るぞ?」



……は?

今なんと?


夕飯?

夜に食べる、あの夕飯だよな…


何??

今ってまさか…、夕方なのか?



カタカタとキッチンから音がする。


部屋に慎の姿はない。


いつの間にか、キッチンに移動していたらしい。



「隼人ー、お前も何か手伝えっ」



大声で叫んでる慎の声が、耳に届く。


いつもは慎が夕飯を作って、俺は片付け専門……


今日は珍しく、手伝えと言われた。



何かあるな…、これは…










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