愛しいキミへ



「うわぁ~、キモっ」


「え…?」



今、何と…?

キモい、とか言ったよな。



「何、ニヤついてんの?キモー」


「ニ、ニヤついてねえよ!」


「ニヤついてたじゃん。変な妄想でもしてたんじゃないの?」


「してねえよ、バーカっ」


「隼人に、バカって言われたくないから。」


「なんでだよー!」



正直、キモいとか言われてショック…


めっちゃ、へこむ。


ニヤついてたとか。

俺は変態か、



「はぁ…、課題落としちゃったじゃん。」


「か、課題?」



床を見れば、いくつもの冊子が散らばっていた。



「何だ、これ…」



一つの冊子を拾い上げると、『数学』と書かれていた。



理解できない俺。

何でこんなのが、床に…



そういえば椎凪、落としたって言ってたっけ。






< 97 / 114 >

この作品をシェア

pagetop