いつも好きでした。
「俺は…優夏の心を少しも揺らす事は出来なかった…?」

そう聞いた時

俯いたままの優夏の手が

震えていたんだ。


「…揺らされたよ…たくさん」

その言葉を聞いて

冷静でなんていられるわけがない。

震える手を掴んだ。

驚いたように

顔をあげた

優夏の瞳が

潤んでいた。



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