いつも好きでした。
強く抱きしめて

キスをした。


苦しさを訴えるように

優夏の手が

何度か

俺の胸を叩いたけど

離さない。

離したら

また

逃げられてしまうかもしれないから…。


何度も

何度も

数え切れないくらい

キスをした。


今、この一瞬だけは

俺だけを見ていて

俺だけの優夏でいて…


心の中で

呪文のように

繰り返した。


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