人はそれを恋と呼ぶ


「優太の事、好きなの…。あたしと付き合って」


裏庭に呼び出された俺は、美穂に告られた。


「は?なんで?お前そんな感じ全くなかったじゃん!」


俺がそう言うと、美穂は信じられないといった顔をする。


「え!?だって優太、こないだだって一緒にお昼食べたよね…?」


「え?だってお前が誘ったから」


「一緒に帰ったし、日曜日に映画だって見たでしょ?」


「あれは、安藤と雅美が一緒だっただろ?」


「…だって、安藤と雅美は付き合ってるんだよ!こないだのはダブルデートじゃない!」


「は?俺そんなの知らねぇよ?あいつら付き合ってんの?」


…美穂の顔が怒りに震えているのは、気のせいだろうか?


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