人はそれを恋と呼ぶ
「相手にしなかったら面白くなくていじめなくなるよ。あたしだってもう子供じゃないし、貴兄ちゃんの助けはいらない」
もう…せっかく彼が来てるのに…!早く出てってくれないと、彼が帰ってしまう。
そうしてる間に、彼の声に意識を集中する。
「あー夏休みって短けぇよなー。俺、今年も母ちゃん忙しくてどこも行ってねぇのに」
良かった、まだいる…!
「うっせぇ小僧だなー。由紀もうるせぇだろ?俺が言ってやるよ」
「え?あたしは別に…」
貴兄ちゃんが窓から身を乗り出す。
「うるせぇぞ!小僧!近所迷惑だから帰れ!」
「あ、すいませーん」
あぁ!なんて事を!せっかく来てるのに…!