人はそれを恋と呼ぶ
あたしは、修兄ちゃんに曖昧におめでとうを言って部屋に戻った。
彼にとってあたしは見知らぬ他人で…友達でもない。
どこに住んでいるのかも分からない。
それなのに…
こんなにも彼はあたしの中に居座って、臆病なあたしを痛感させるんだ。
いいの?
このまま会えなくなっても後悔しない?
怖い。
声を聞けなくなる事も、会えなくなる事も。
自分が自分じゃなくなるみたいな、そんな気持ち知らなかった。
会えなくなる事が、あたしをこんなに苦しい気持ちにさせるなんて、知らなかった。
あたしは一体、どうしたいんだろう。