人はそれを恋と呼ぶ


「でも、俺達、『好き』じゃないじゃん…」


「好きじゃなくたっていいよ。

あたしを助けて。木下」


植田が真剣にそう言うから、俺はその提案を受け入れるしかなくて。


植田と俺は、何故かこの日…カレカノになった。


…『期間限定』ではあるけども。


木下優太、15歳。


未だ恋を知らない俺なのに…なぜか。


人生初の彼女が出来ました。


裏庭に残された俺に、鳴り止まない携帯。


ひっきりなしに入るメールの内容は、クラスの奴ら。


『植田と付き合ってるって本当か!?』



「本当に、訳わかんね…」


俺は空を見上げてそう呟いた。


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