人はそれを恋と呼ぶ
・俺の優先順位
「…嘘だろ?」
「……」
「優太…お前もちゃんと男だったんだなぁ…」
「…どういう意味だよ」
「お前、女に興味ないんだと思ってた。誤解してたよ…。
でも、よりによって何で植田なんだ?」
隼人は神妙な顔つきで問い掛けてきた。
隼人は腐れ縁だからまた同じクラス。
「だから…成り行きだって。好きとかじゃねぇし」
教室に戻った俺は、男共に質問攻めをくらった。
植田と約束した通り「本当だ」と答えたけど、隼人には嘘はつけなくて。
一通り事情を説明した後、隼人は呆れたように呟いた。
「…それってさ、俺から見たら…ホントに優太らしくないんだけど。
お前、馬鹿正直だから、嘘は嫌いだろ?」