人はそれを恋と呼ぶ
植田と付き合ってみてわかった事。
植田は…可愛いと思う。性格は…あまりよくわからないけど、悪くはないと思う。
ただ、初日に一緒に帰る事になって、植田を家まで送ってすぐに気付いた事。
アイツはどうやら、すごく気難しいらしい。
家に着くまで、俺は普通に喋っていたつもりだったけど、返事はほとんど返ってこなかった。
それ以前に…植田は、全然笑わないんだ。俺の前で。
「つまんない?」
俺が聞くと、植田は眉間にシワを寄せて首を横に振ったけど、多分つまんないんだろうな。
誰とでも普通に話せると思ってた俺は…結構傷ついた。
だから、俺は目標をたててみた。
夏休みまでに、植田と友達のように話せるようになろうって。
せめて…笑うところを見せてくれるように。
って…俺達付き合ってるのに、考えてる事が小学生みたいで笑えたけど。