人はそれを恋と呼ぶ


「え…?」


植田の顔を見ると、びっくりする程真っ赤だった。


「いるんだろ?本当は」


何となく思っていた。本当は植田には好きな人がいるんじゃないかって。


「あの…あたしね…」


そう言ったきり、俯いてしまった植田。


真っ赤になった顔は、いつもの植田よりもっと可愛い。


「俺と付き合ってる事にしてていいのか?
それとも…ヤキモチ妬かせようっていう作戦だったり?」

「え…?ち、違うよ!」

「…こんなことしてて効果ある?俺は、植田は可愛いと思うし、
好きな奴がいるなら、告った方がいいと思うけど」


だって、こんな風に好きな人の事で真っ赤になる植田に「好き」って言われて、
彼女を好きにならない奴なんてこの世にいねぇだろ。

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