人はそれを恋と呼ぶ
帰り道、ふらついた足どりでなんとか家に到着。
とりあえず、制服を脱ぎっぱなしにして、ベッドに潜りこんだ。
熱は結構高そうだ。でも…もう、立ち上がる気力がなくて、そのまま深い眠りについた…――。
「…優太!大丈夫…!?」
軽く肩を揺すられて目を覚ますと、ねーちゃんの顔があった。
「ねーちゃん…?」
「馬鹿!どうして連絡しなかったのよ!」
いつの間にか夕方になっていて、ねーちゃんが帰って来たらしい…。
「…39.5度!?やだ、結構あるね」
ねーちゃんは俺のおでこに冷えピタを貼って、部屋の入口を開けた。
「どうぞー入って!汚い部屋だけど。移ったら困るから、マスクしてね」
と言った。