人はそれを恋と呼ぶ
「…汚い部屋って何だよ。ひっでぇなー…ねーちゃん…。誰?隼人?」
…いや、隼人ならわざわざねーちゃんが案内なんかしねぇし。
「お、お邪魔します…」
部屋の入口から顔を出したのは、植田だった。
「う、植田!?」
俺はガバッと起き上がる。と同時に頭がくらくらした。
ねーちゃんが耳元で、嬉しそうに笑った。
「優太、ちょっと彼女ってめちゃくちゃ可愛いじゃない!びっくりしちゃったよー」
ねーちゃんから渡されたマスクをしながら、入りずらそうに植田が部屋に入ってきた。
「すみません…突然お邪魔して…」
マスクしてても可愛いって思っちまう俺。
なんで植田が家にいるんだよ…!?