人はそれを恋と呼ぶ
「優太の事心配して来てくれたんだよね?ありがとう、由紀ちゃん」
「亜矢さん、すみません。すぐ帰りますから…」
つーか『由紀ちゃん』て何!?いつの間に仲良くなってんだよ!
植田は所在ないといった感じで立っている。
「ちょ、ねーちゃん…悪いけど出てって…」
「あ、ごめんごめん。私、邪魔だよねぇ」
いやいや、ねーちゃんが邪魔なんて思ってねぇけど。
今は、植田がなんでここに居るのか、不思議でたまらないんだ。
ねーちゃんが出ていくと、植田は心配そうな目で俺を見る。
「大丈夫…?熱、あるの?寝てた方がいいよ。これ、良かったら飲んで」
ポカリのペットボトルを差し出す植田。
俺は思わず、植田の手首を掴んでいた。
「…なんで、家に来るんだ?」