人はそれを恋と呼ぶ
「またどうせ、『ゆーちゃん』の事だろ?」
…ゆーちゃん?
「だから、なんでそんなにアイツがいいんだ!?由紀なら、その気になればいくらだってイケメンの彼氏が出来るんだぞ?」
「うるさいなー。あたしはゆーちゃんがいいの!!放っといて!」
「あんな、鈍感で馬鹿でシスコンのどこがいいんだ?いい加減目を覚ま…いでっ」
「ゆーちゃんの悪口言ったら許さないわよ!!」
「お、お前、物を投げるな…」
「出てけ!!もういい加減あたしの恋路に口出すのやめてよ!」
植田の声と、もう一人男の声。
こんなに喋る植田の声を初めて聞いた。
それに…話してる内容ってもしかして…。
陸と拓が顔を見合わせて苦笑いを浮かべてる。
「またやってるし」
「ゆーちゃんネタでケンカすんの止めて欲しいよな」