人はそれを恋と呼ぶ
「な、なんでゆーちゃんがここに来んの?おわっ由紀、蹴るなよ!!」
「着替えるんだから出てってよ!この変態!」
変態呼ばわりされた男が部屋から放り出され、ドアがまた閉まる。
俺と目が合った男は、驚きで目を見開いて何か言葉を発しようとしたが、陸が素早くその口を手で塞いだ。
「わーったよ、由紀。俺達がゆーちゃんの相手しててやるから」
「えー?陸と拓ならいいけど、貴兄ちゃんは駄目だからね!
変な事絶対言わないでよ!絶対だよ?
貴兄ちゃんは、部屋に閉じ込めといて!!」
「了解!由紀、貸し一つね」
拓はニヤニヤしながら俺の顔を見て、
「連絡してやれば良かったのに。相当テンパってるぞ?おもしれーけど」
そうこっそり呟いた。