人はそれを恋と呼ぶ
植田兄は意味ありげな事を言いながら、ベットに腰掛ける。
「…もうわかったから、出てけよ。由紀のとこに行け」
「え?でも、植田まだ…着替えてるんじゃ…」
アイツが焦ってる声を思い出した。
「お前、由紀の見た目だけで好きになったのか?アイツがすっぴんだろうとジャージだろうと関係ねぇだろ?」
陸と拓が口を挟んだ。
「貴兄、そんなこと言って後で由紀に怒られても俺知らねーし」
「好きな男の前では綺麗でいたいっちゅう女心がわからないのかなー貴兄には」
植田兄は、機嫌悪そうに言い返す。
「…知らん。ゆーちゃんが素の由紀に幻滅するような奴だったら、俺は全力で反対するだけだ」