パパはアイドル♪ ~奈桜クンの憂鬱~
「何で桜が必要なんだよ。ダンナは承知してるのか?」
「母親が子供を引き取るのに理由なんかいるの?」
また重い沈黙が流れる。
終点が全く見えない。
「奈桜こそ…、奈桜こそ困るんじゃないの?きっとマスコミはそのうち私たちの事を嗅ぎ付けるわ。その時、どうするの?ファンの子たちの事、考えた?子持ちのアイドルなんて聞いた事ない。ショックで倒れる子もいるかもよ。それに事務所はどうするの?CMだってスポンサーが黙ってないでしょ?」
勝ち誇ったかのように上から物を言う七海。
奈桜は両手を組んで膝の上に置き、黙って下を向いている。
「何とか言いなさいよ。今なら桜を引き取って、マスコミには上手く言ってあげるって言ってるのよ!」
奈桜にはいくら考えても七海が桜を引き取りたい理由が分からない。
当人が答えをはぐらかすから余計に信じられない。
「何と言われようと桜は渡さない。Zの事はお前が心配する事じゃないよ」
2人の頭上高く、流れ星がひとつ流れた。
それは願いを叶えるというより、2人の未来を綺麗に裂いて行くようだった。
「母親が子供を引き取るのに理由なんかいるの?」
また重い沈黙が流れる。
終点が全く見えない。
「奈桜こそ…、奈桜こそ困るんじゃないの?きっとマスコミはそのうち私たちの事を嗅ぎ付けるわ。その時、どうするの?ファンの子たちの事、考えた?子持ちのアイドルなんて聞いた事ない。ショックで倒れる子もいるかもよ。それに事務所はどうするの?CMだってスポンサーが黙ってないでしょ?」
勝ち誇ったかのように上から物を言う七海。
奈桜は両手を組んで膝の上に置き、黙って下を向いている。
「何とか言いなさいよ。今なら桜を引き取って、マスコミには上手く言ってあげるって言ってるのよ!」
奈桜にはいくら考えても七海が桜を引き取りたい理由が分からない。
当人が答えをはぐらかすから余計に信じられない。
「何と言われようと桜は渡さない。Zの事はお前が心配する事じゃないよ」
2人の頭上高く、流れ星がひとつ流れた。
それは願いを叶えるというより、2人の未来を綺麗に裂いて行くようだった。