パパはアイドル♪ ~奈桜クンの憂鬱~
「大丈夫だよ。ありがとう。朝の10時だね?後はオレが何とかするから」
「本当にすみません。偉そうに言っておきながら…。何の役にも立ちませんでした」
声のトーンがどんどん落ちて行く。
奈桜はクスッと笑った。
「石田さんらしくないよ。もしかしてメガネしてないんじゃない?」
言われて石田は慌てて顔を触る。
固い、物質的な物に触れる事は出来なかった。
少しの間から奈桜は勘が当たったと確信した。
「石田さんにとって、メガネは戦闘服みたいなもんだね。ナイと途端に気弱になる」
電話の向こうの石田は顔が真っ赤になって立ち尽くしていた。
「木下さんに連絡取っといて。日読テレビに行く前に会いたいって。社長にも」
「…は…はい!すぐに連絡取ります。私も伺います!」
固い口調に奈桜は思わず吹いてしまう。
「好きにしていいよ。あ…胃が弱いなら胃薬用意しといた方がいいよ。きっと、胃に穴が開く。…じゃ、よろしく」
石田は切れた電話をしばらく耳に当てたままぼんやりとしていた。
「奈桜さん……勝手に片想い…許して下さい」
「本当にすみません。偉そうに言っておきながら…。何の役にも立ちませんでした」
声のトーンがどんどん落ちて行く。
奈桜はクスッと笑った。
「石田さんらしくないよ。もしかしてメガネしてないんじゃない?」
言われて石田は慌てて顔を触る。
固い、物質的な物に触れる事は出来なかった。
少しの間から奈桜は勘が当たったと確信した。
「石田さんにとって、メガネは戦闘服みたいなもんだね。ナイと途端に気弱になる」
電話の向こうの石田は顔が真っ赤になって立ち尽くしていた。
「木下さんに連絡取っといて。日読テレビに行く前に会いたいって。社長にも」
「…は…はい!すぐに連絡取ります。私も伺います!」
固い口調に奈桜は思わず吹いてしまう。
「好きにしていいよ。あ…胃が弱いなら胃薬用意しといた方がいいよ。きっと、胃に穴が開く。…じゃ、よろしく」
石田は切れた電話をしばらく耳に当てたままぼんやりとしていた。
「奈桜さん……勝手に片想い…許して下さい」