愛のため息
2人きりの空間1
このあと、ミイに電話でもして、会うことは出来ないかな?
そんな事を考えていたから。
だから、ファーストフード店で、ミイが目の前に現れたとき。
会いたいって願望のせいで、白昼夢でも見ているんじゃないかと思った。
『なんだかとても意外でした』
突然、くすくすと笑いながら言う田村さんは、俺を見ながら続ける。
『大島さん、女性には愛想がないのに、ミイちゃんには優しい顔で話してるんですもん。私に仕事を教えるときもあんな風に接して欲しいくらいです』
そしたら、もっと頑張りますよ〜と言う田村さんに、思わず苦笑う。
「俺、言われるほど愛想がないわけじゃないと思うんだけど。
ってか田村さん、俺が優しくしたらそれに甘えて仕事覚えようとしなくなりそうだから却下」