裏表王子様!?
委員会と言ったら!?
入学式が終わったあと、三人で教室に戻って各席に座った。
【この後何するんだろぅ…】優希はそんな事を思いながら先生が来るのを待った。
先生「えー、みなさん入学式お疲れ様でした。
いきなりですが今から委員会を決めます。」
数分たってから教室に入ってきた先生は教卓の前で言うと、黒板に委員会名と定員を書いていった。
【委員会と言ったら保健委員会でしょっ】当然のように思った優希は直ぐさま聡美にアイコンタクトで伝えると、聡美は頷いた。
保健委員会はだいたい二名と決まっているようなものだから、聡美と二人でいつもやっていた。
先生「あ、優希と正樹。お前ら二人には生徒会の手伝いをしてもらうから委員会には入らなくていいからな。」
優希「えぇぇぇぇぇぇっ!?」
いきなり立ち上がりながら言った瞬間教室内は『シーン…』として、周りの人達は『ポカーン』と口を開けて優希を見ていた。
【あ…やっちゃった!!どうしよっめっちゃハズいっ】顔を真っ赤にさせながら焦っている優希を見た人達の殆どが『『『か、可愛い』』』と小さく呟いたが、今の優希が気づくことがなかった。
先生「よし、委員会も決まったし…今日は帰っていいぞー」
そんな事を言って先生は教室を出て行った。
聡美「優希、委員会残念だったな…」
優希のところに行って残念そうに言ってきた聡美。
彰「だよな〜、俺優希と一緒の委員会入ろうと思ったのに〜」
腕を頭の後ろに組んで話かけてきた彰。
優希「残念過ぎてテンション下がるよ〜、聡美と一緒がよかっ……」
彰を無視して言い終わる前に視線を感じたため後ろを見ると、凄い笑顔の正樹が座ってこっちを…いや、優希を見ていた。
聡美「何か用か?」
冷たい口調で正樹に言うと『いや、三人って仲良いんだなって思っただけですよ。』ニコニコと微笑みながら言う正樹。
聡美「ふんっ…優希帰ろう。」
カバンを持ちスタスタと歩いて行く聡美を優希が『う、うん!』と言いながら急いでカバンを持つと走って行った。