裏表王子様!?

《聡美side》



王子のやつ絶対に何かしたな。


だってずっとこっちを…優希を見ていたんだから…


『三人って仲良いんだなって思っただけだよ。』なんて絶対嘘だな…


優希「聡美どうしたの？いきなり帰ろうなんて…」


そんなことを思っていたら優希が心配そうに言ってきた。


聡美「優希さ、私に隠し事してるよな？」


立ち止まって聞いた…だってこのままだとずっと言ってくれない気がしたから…


優希「っ…うん…」


気まずそうに頷いた優希が『今は話せないけど、いつか話すから…ごめんね。』と言ってきたとき、凄い寂しい気持ちなった。


沈黙した中、優希の方からバイブ音が聞こえた…『ちょっとごめんね。』と申し訳なさそうに言うと、携帯をカバンから取り出し電話に出た。


優希「わかりました…今から行きます。」


会話が終わったらしく、携帯をまたカバンにしまった。


優希「聡美ごめんね…用事出来ちゃって今から行かないといけないんだ。」


悲しい顔をしながら言ってきたからつい『気にするな、ほら、言って来い。』と微笑みながら言うと優希は安心した顔で手を振りながら走っていった。


聡美「…いつから私に隠し事するようになったんだ？」


走って行く優希を見ながら呟いた……