宣誓!わたくし細井真琴は7月7日までに20kg減量し憧れの朝倉先輩をGETすることをここに誓います!


「お前なら一億吸っても足りねぇな」


ゲラゲラと笑う。


睨みつけてやったが、あまりに顔が痛々しい。


右目は腫れ上がり、青痣、赤痣、どうやら相手もかなり強者だったようで、ボクシングの控え室のようだった。


喧嘩する男子って、なかなか悪いものではないけど。


「タバコをやめると太るっていうもん。てことは、吸うと痩せるってこと?イライラも消えるっていうし」

「グダグダ言ってないで吸ってみりゃいいだろ」


と、一本、差し出される。


そう言われると逆に怖じ気付くが、あの目は完全に馬鹿にしてるなー。


ツカツカと歩み寄ると、タバコを受け取り、一馬が慣れた手つきで火をつけるに任せた。


当然、顔と顔が近づく。


距離がこんなにも近いと知ったら、皆、驚くだろうな。皆、一歩、引いてるみたいだし。でも、わたし、不思議と怖くないんだよね。


「早く吸えよ」

「分かってるわよ‼」


生唾を飲み込んだあと、


わたしは思い切り吸い込んだ。



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