宣誓!わたくし細井真琴は7月7日までに20kg減量し憧れの朝倉先輩をGETすることをここに誓います!
(ハァ~、なんでわたしが)
半ば腹を立て、半ば呆れ、廊下で待つ。
少し離れた柱の影には、目を輝かせている裕子。
あれから三度の書き直しの結果、渋々ながら、ようやく友加里の"OK"が出た。出たのだが、
「お腹が痛くて渡せない」と言う。
挙句、
「細井先輩!お願いします!」
ときた。
「ハァ?なんでわたしが?嫌よ、絶対に嫌よ!」
「細井先輩しかいないんです!だからお願いします!もう二度と付きまといませんから!」
最後が効いた。
だが代わりに一つの条件を出した。
"ついては行くが、ちゃんと自分の手で渡すこと"
「お、どうした?」
教室から出てきた先輩。
「あ、先輩、ちょっとだけいいですか?」
それだけ言うと、顔を引きつらせ、脂汗をかいている裕子を引っ張る。
「大丈夫よ。早く済ませてトイレ行きなさい」
今度は、
ポンッ、
軽く背中を押した。