宣誓!わたくし細井真琴は7月7日までに20kg減量し憧れの朝倉先輩をGETすることをここに誓います!
夏美と一瞬、目が合う。
なぜか咄嗟に視線をそらしたが、何事もなかったようにすれ違う。恐らく、すでに彼女の中では過ぎたことなのだ。
ホッと安心する。
(わ、わたし悪くないけど)
トイレから出、足が向かうのは…。
朝倉の教室だった。
「先輩!味、どうでした?」
「ああ、美味かったな。お前、めちゃくちゃ料理うまいな」
裕子と連れ立って教室から出てくる朝倉。
踵を返したわたしは屋上に向かいかけたが…。
やめた。
なんだか一馬に悪い気がしたからだ。
一番に屋上に向かうのならともかく、向かう足の順番は、気持ちをそのまま表しているようにも思えたから。
上りかけた階段を下りると、
「おぅ、デブチン、俺様に会いたくなったか?」
「誰がデブチンよ!わたしは真琴って、ちゃんとした名前がありますから‼」
「じゃ真琴、俺にキスしたくなったのか?」
浜辺で見せた、
キス顔で迫る一馬。
「ホッペならいつでもしてあげるわよ‼」