宣誓!わたくし細井真琴は7月7日までに20kg減量し憧れの朝倉先輩をGETすることをここに誓います!
屋上に上がる。
伸びをする元気もない。
アイツも居ないし。
あんな怪我して、
居るわけがない。
それなのに、キョロキョロするわたし。
「なんだ?俺様に用か?」
(い、居た!)
「そんなに会いたかったのかぁ~?」
「ちょ、なにしてんの?まだ怪我治ってないのに!」
「あんなのはただのかすり傷だぜ。病院の飯がまずくてよ」
腕にギプスをした一馬。
「それよりよ、ありがとな」
少し照れ臭そうに言う。
「な、なにがよ?ヒマだったからお見舞い行っただけよ」
「そんでもよ、ずっと、手、握っててくれただろ?」
「え…」
「薬きいててあんまよく覚えてねーんだけど、一晩中、握っててくれたろ?だから、礼を言ってやってんだよ」
軽口を叩く一馬に、軽口で返す真琴、といいたいところだったが、
(…わたしじゃない)