宣誓!わたくし細井真琴は7月7日までに20kg減量し憧れの朝倉先輩をGETすることをここに誓います!
「な、なに⁈」
聞き返すのは、
耳を疑ったからだ。
「そういやコイツもデキてんじゃねー?」
一人がからかうと、
淫靡な笑が広がる。
「ちょ、信じられない!なんとこと言うのよ‼」
「うっせーんだよ、行こうぜ」
「待ちなさいよ!謝れ!土下座しろ馬鹿‼」
わたしが殴りかからなかったのは、美鈴が腕にしがみついてるからだ。
「いいんですか!あんなこと言わせといて!」
「いいのよ、慣れてるから」
「でも…」
短く礼を言い残し、去っていく美鈴の背中。見えなくなるまで、見送っていた。
わたしの想像を遥かに超えた、厳しい日常の中に居るのだ。
そうまでして産もうとしている。
"アイツ"の子を。
いつぞやの、友加里の言葉が蘇る。
"相手が死ぬほど好きなら…"
気がついたら、わたしは走り出していた。