宣誓!わたくし細井真琴は7月7日までに20kg減量し憧れの朝倉先輩をGETすることをここに誓います!
な、殴られる?
首を縮こませて、廊下の隅までついていくと、こちらを振り返ることもなく、その華奢な肩が揺れている。
怒りだ。
いつぞや罵った怒りを、今頃になってやり返すとは‼
「ちょっと石川さん、なんなのよ?」
ここは強気に出る作戦にしてみたが、石川夏美が振り返ると、作戦も中止せざるをえなくなった。
「ちょ、どうしたのよ?」
頬から零れていく涙。
夏美は泣いていた。
まるで女優みたいね、
嘘臭いけど、と付け足す。
「どうしたらいいの?」
ようやく口を開いた夏美。
「どうしたらいい?」
「なにを?」
「どうしたら、細井さんみたいになれるの?」
「はぃ?」
「あなたばっかりじゃない!あの2人だって私に見向きもしないで、あなたにベッタリで。朝倉先輩だって、やっぱりあなたと仲いいみたいだし。別に朝倉先輩はもうどうでもいいの。一体あなたのなにがそんなにいいか聞いてるの!」
「それをわたしに答えろと?」
「そうよ!勿体ぶってないで教えなさいよ!」