宣誓!わたくし細井真琴は7月7日までに20kg減量し憧れの朝倉先輩をGETすることをここに誓います!
・野球部のユニホーム
・帽子を目深にかぶり
・しばらく見ない内に
・真っ黒に日焼け
どうして男子がスポーツしてる姿って、こうも普段より何倍も良く見えるんだろう?
そんなことを力なく考える。
「部活?」
「野球部の外周ランニング。真琴こそ、これって新しいクラブ作るの?」
そう言いながら、汚いけど、とズボンの後ろポケットからタオルをわたしの手に押し付ける。
「あ、ごめんね。でもダメみたい」
ハハと笑い、ジュースで汚れた手を拭く。
「まだ来週みたいじゃんか、締め切り。諦めるの早いって」
「でも、これだよ」
チラシの残骸を掲げる。
「まずはさ、全く誰も考えつかなかったクラブを、一から立ち上げようって気持ちが凄いよ。誰も真似できないわけだからさ」
「いいこと言うね。今のわたしには染み入る」
「冗談じゃなくて。まだ色々、方法はあるよ」
悠太の力強い励ましだが、わたしには皆目検討がつかない。
「真琴、パソコン使える?」
「ダメダメ!わたしビデオ録画もできない!」