宣誓!わたくし細井真琴は7月7日までに20kg減量し憧れの朝倉先輩をGETすることをここに誓います!


ズン!


太志が前に出ると、2人はサッと飛び退いた。


「なんやねん!お前は」


「先輩を困らせるヤツは、僕が許しません!」


鼻息荒く、太志が立ちはだかる。


「昨日、お前がぶつかってきたで、肩いわしてもうたやないか!なぁ」


と、正樹はマークの方を見、同意を求めたが、


マークは視線を外した。


(これは重症かも)


「まぁええわ、胸くそ悪いで帰るわ」


そう吐き捨て正樹が背を向けた。


とほぼ同時に、マークも帰り出す。


「やだ、ちょっと」


どちらにともなく呼びかけたが、どちらの背中も遠ざかっていく。


2人の、どことなく寂しげな背中を交互に見やる。


マークか正樹か。


正樹かマークか。


究極の二択を迫られ、


「ちょっと待ってよ!」


選んだ背中とは…。

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