宣誓!わたくし細井真琴は7月7日までに20kg減量し憧れの朝倉先輩をGETすることをここに誓います!


「真琴」


少し強く呼ばれ、ちゃんとマークに向き直る。


「マーク、これ」


わたしが差し出したもの、


なんだか芸がないけど、それは一冊のアルバムだった。


マークが手に取り、短かったが楽しい二週間を、写真で振り返っていく。


おどけた写真、スポーツしているマーク、道着を着て、キリリと凛々しいマーク、その隣でわたしが笑っていたが、どの写真にもいつもマークと肩を組んで写っていたのは…。


「正樹…」


マークが呟いた。


「あいつ、来ないわね。今朝も家に行ったし、ずっと携帯かけてるんだけど。わ、忘れてるのかも、馬鹿だから」


怒りを装って弁解したが、もう来ないだろう。


マークも悲しそうに俯いていたが、やがて顔を上げると、


「大丈夫です。正樹とボク、ここでつながってます」


拳を作り、
胸を叩く。


「マーク…」


「真琴、ありがとう。最後にハグしていいですか?」


「うん、いいよ」


と一歩進み、マークの腕の中へ。








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