宣誓!わたくし細井真琴は7月7日までに20kg減量し憧れの朝倉先輩をGETすることをここに誓います!
「危ない!」
それが2つ目の声だ。
バスケットボールが飛んで来た‼嫉妬のバスケットボールだ‼
パッと体を離したマークと、
「ヒッ‼」
思わず頭を抱えて屈えたわたし。
やがて「お~!」という歓声に顔を上げると、生意気そうに笑っているマークが、人差し指でボールをクルクルと回していた。
「相変わらずムカつくやっちゃな!」
そう言う正樹は、いい顔をしていた。
マークと同じ、心を通わせた者同士が見せる、笑いたそうで笑わない顔。
「ちょっとなにしてたのよ!散々捜したのよ‼」
突っかかるが、
男2人は固く抱き合った。
言葉を交わし合う、男の友情を黙って見守る。
それなのに訪れる、
別れの時間。
「ほなな。きばって頑張れよ。そのバスケットボールはやるわ。俺がずっと使ってたやつやで」
「大事にします」
マークが、手を振りながら離れていく。