宣誓!わたくし細井真琴は7月7日までに20kg減量し憧れの朝倉先輩をGETすることをここに誓います!
「お前なんやねん!いつも喧嘩腰で」
「別にそんなんじゃないわよ‼」
「そない横向いたら、首おかしなるで」
「まぁまぁ、みんなで食べようよ」
2人の掛け合いはさておき、そろそろ出来上がる頃だろう。
「お!たこ焼きやんけ‼」
身を乗り出し、ネジリハチマキの手捌きを、鬼の形相で凝視する、さすが関西人の正樹。
太志は口から垂れるヨダレを拭くのに忙しい。
「あのオッサン、なかなかやるわ。期待できるかわからんな。飯の三杯くらいいけるな」
「たこ焼きでご飯食べるわけ?」
「なに馬鹿にしてんねん、ちょっとモデルやと思て」
「なによそれ。馬鹿じゃない」
「馬鹿てなんや馬鹿て!アホなら許しといたるけど、たこ焼きに謝れ!」
「ハァ?それが馬鹿って言ってるの!」
「お前、たこ焼きは奥が深いねんで!まずは半回転や!半回転させて、空気を中に入れるで、フワフワなんねん!」
「なにそれ」
吐き捨てる夏美と、睨む正樹。
せっかく、夏美を励ます場を設けたのに、これでは台無しではないか。更に怒りがおさまらない正樹は、夏美の禁句を口にする。
「ドラマかなんか知らんけど、どうせ意地汚い役やろ!そんなもん、演技力もなんもいらへんわ!そのまま芝居したらええんやからな!」