宣誓!わたくし細井真琴は7月7日までに20kg減量し憧れの朝倉先輩をGETすることをここに誓います!
6日(火)
[女子トイレ]
禁断の噂が花咲き、妬みや嫉みの花粉が飛び交う、男子には計り知れない、それはそれは恐ろしい世界。
なにも知らない[アリス・真琴]は、そこに足を踏み入れてしまった。
個室から出ると、三年生の女子が三人、待ち構えていた。
「あんたね、おかしなクラブ作ったの」
「ダイエット部だって」
「馬鹿じゃない?」
三人は手を叩いて笑った。
遠くで失笑が聞こえることはあったが、こうも面と向かって嘲笑われようとは。
少しばかり動揺したが、最も効果的な対策がある。
わたしは手を洗った。
反論することもなく、無視をしたのだ。実はそれが最も、相手を逆撫でするとは気づかずに。
「あんた、朝倉先輩が好きなんでしょ?」
「ちょっとくらい痩せたからって」
「無理無理、あり得ないんですけど!」
グッと堪えていると、
「だいたい生意気なのよ!」
「なにあの空手みたいなの」
「恥ずかしくないわけ?」
ケラケラがゲラゲラに代わり、歯を食いしばって辛抱していたが、もう、もう限界‼
「あんたたちに関係ないでしょ‼」