宣誓!わたくし細井真琴は7月7日までに20kg減量し憧れの朝倉先輩をGETすることをここに誓います!
「ですけど!なんだかダイエットしてる気がしないんですよ。ご飯を我慢してイライラすることもないし、運動しなきゃいけない!って感じでもない。それなのに、少しずつだけど確実に痩せてく。こんなんでいいのかな?ってたまに不安なくらい。でも楽ちんだし」
「それが簡単そうで、簡単やないんよ。人間はすぐ結果を求める。一年間、続けるっていう、地味な根性がないと」
「ゆっくり痩せると、もう元には戻らない感じがするんですよね」
「体にも優しいしね。あんたも、ようやくダイエットっちゅうもんが分かってきたやないの」
「おかげさまで」
「てか、今更やけど、あんたなんで、そない変わったもん着てんの?」
「いえ、いつかダイエットと組み合わせようかな、と。それに………」
「なんやの、女の子みたいに恥ずかしがって」
「今からデートなんで」
「え~っ‼‼‼」
「いちいち、わざとらしいですよ」
「道着を着てデートって、どないやの」
「人間は中身ですから」
「なんやえらっそうに。ま、もう真琴は大丈夫やで。まだ一年経ってへんけど、もう太ることはない。歩くことだけやめへんかったら、ちょっとくらい食べすぎようが、どうってことはない。あんたの体は、どんどん太りにくくなってくから。明日からは一人でも大丈夫。正しいダイエットがなにかって、あんた自身が一番分かってるはずやから。今日で卒業や」
「卒業…」
「真琴、あんたホンマによう頑張ったな」
「……」
「あんた、めっちゃキレイになったで」
チエがにこやかに笑っている。
自然と笑みがこぼれた真琴は、大きな声で、
「おおきに!」