宣誓!わたくし細井真琴は7月7日までに20kg減量し憧れの朝倉先輩をGETすることをここに誓います!
「面白いって、それ、褒め言葉ですか?」
「褒めてんだよ。お前、騒がしいし、一緒にいて飽きないだろ」
「騒がしいが引っかかりますけど、ま、好きなんで許してあげます」
「んだよ、えらっそうに」
ふてくされる先輩の横顔。
手を伸ばさなくても触れることができる、好きな人。
ドキドキより、ホッとできる安心感が勝つのも近いのかな?
「なにジロジロ見てんだよ」
「見ちゃ悪いんですか?」
そう言い返し、
太陽に向かって伸びをする。
あまりに気持ちよさそうに見えたのか、ウ~ン‼と隣で真似る朝倉。
・同じ時間
・同じ空間
・同じ動作
・同じ笑顔
なんだか踊り出したいくらい嬉しかったわたしの足元に、
トントントントン。
コートからこぼれてきたサッカーボール。
わたしは、校舎の裏で先輩に初めて声を掛けられたことを思い出した。
「あ、わたし蹴ります‼」
手を上げてから、助走をつけてボールを蹴り上げた。
わたしの気持ちを乗せたボールは、空を高く高く突き抜けたのだった…。
(完)