君に会えるなら・・・
それからというものやっぱりアタック出来ず何も進展がなく、数ヶ月が過ぎた。
突然、私の恋を刺激する事が起きた。
ドタドタドタッ!
「結衣~!大ニュース!」
繭の声は教室に響きわたった。
「あ、やべっ場所変えよう」
と、言って図書室に行った。
「で、大ニュースとは?」
「うん、落ち着いて聞いてね…」
繭は深刻な顔をして何かを話そうとしている。
「うん…」
「あのね…吉良君……すっ好きな子がいるみたい…」
ドキンッ!
好きな子!?好きな人!?
あの、見た目恋愛とかには興味が無さそうな吉良に…好きな子がいるの?
「えっ誰だか分かる?」
「それは分からないけどぉ」
「…?分からないけど?」
「うちらのクラスの中に居るらしいッ!」
まっまっ
まぢーーー!!??
てか誰ーーー!!??
「て事だよ!もしかしたら結衣かもしれないじゃん!」
「うちぃ!?」
ないない。絶対ない。あってほしいけど絶対ない!
「ま、頑張れ☆吉良君の事もっと観察して好きな子をつきとめなさい♪うちも知りたいからさっ♪」
と、言い残して繭はトイレに行ってしまった。
……………。
『吉良…好きな子いるみたい』
繭の言葉が何回も私の頭を横切る。
ドキドキ…。
一瞬でも思ってしまう。
自分だったらどうしよう、と。
そう思うと顔が自然ににやけてしまう。
よしっ!今日から吉良の観察を強化するぞ!
おーーーー!