透明な願い
「おい?」
「だ…大丈夫です!!!」
心配してくれてる言葉をあたしは少し荒い言葉で遮りながら、その場を後にした。
「あ…ちょっ……」
彼の言葉は耳に届いてはいたけれど、あたしは立ち止まらずに走った。
下駄箱で止まると、息を整えながら靴へと手を伸ばした。
靴を履きながら、さっきの事思い出す。
び…びっくりした。
ふ…不良って遠目からだとぜんぜん大丈夫だけど、あんなに近くで見ると凄い迫力が(汗)
ー…でも不思議。
だって彼の目は、誰よりも真っ直ぐ…
そして吸い込まれるようなくらい
透明感があったんだー…。