幼なじみ君と幼なじみちゃん♪


――――磨梛抖――――


「り、慄梛!?」



慄梛の顔を見ようと肩に触れると細い手を
俺の背中に回す慄梛は少し震えてた



「…慄梛、もう誰も酷いめに合わせないって
約束する…だから、ごめんな…?」



優しく背中を抱きしめた



「…ぁりがと…」



小さな声が俺の耳に届くとともに慄梛は俺から
身体を離しニッコリと微笑んだ



「3人でメイク直してくるね!」

「あぁ、了解」

「じゃ、行ってくるね」



慄梛たちの姿が見えなくなると賢たちと近くに
ベンチに座った



「慄梛ちゃんが人前で抱き着くなんて、
よっぽどじゃね?」

「人前は初めてだな」

「その言い方だと、人前じゃなきゃ…」

「ち、ちげぇーよ‼︎」


賢とは小学生のときから慄梛のことを知っている
そんな慄梛が人前で抱き着いたりしたのに賢は
驚きを隠せないみたいだ
そんな賢とは反対に裕也は



「愛結喜んでたよ
慄梛ちゃんと瑞梨ちゃん2人わたしなんかの為に泣いてくれたんだって」



そう言ってる裕也も喜んでるような感じで
声が弾んでいた



「慄梛も相沢も放っておけない性格なんだよ
自分より、人をって…」

「見てて解るよ、幼なじみなんてもったいねぇーよ」

「ケリつけて気持ち伝えろよ」



と、裕也と櫟玻は微笑む





.
< 131 / 325 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop