幼なじみ君と幼なじみちゃん♪



チャイムが鳴り終えると



「愛結ちゃん~!!」















「愛結、呼んでるぞ…」



ドアのところで呼ぶ綵はさっきとは違うわたしが知っているいつもの綵だった…
でも、わたしは足が動かなかった…
裕也に声をかけられても反応が出来ない…



「愛結?愛結、アイツが来てるぞ?」

「…こ、こと、わって…」

「なんかあったのか?」



力無く首を振ると裕也はそれ以上なにも聞かずに



「愛結ちゃん~!!」



と、呼ぶ綵に裕也は断りに行ってくれた



その後の授業も身に入らないまま放課後になっていた



「愛結、帰るぞ?」

「あっ、ぅん…」



気の進まないまま帰り支度をすると裕也と櫟玻と教室を出た



「愛結ちゃん」

「…ぁ、綵ちゃん…」

「どうしたの?顔色良くないよ?具合悪いの?」

「…えっと、少しだけ…」

「そうなの?凄く心配だよ?」

「ご、ごめんね…」



あまり居たくないから足早に去ろうとするのを
綵に止められた…



「愛結ちゃん、撻がね愛結ちゃんと2人きりで
話したいって言ってたんだけど、ダメェ?」

「えっと、あ…」

「今日は疲れてんの、つかさ具合悪いって言ってんじゃん、だから撻と2人きりにさせんのは無理、愛結、行くぞ」



裕也は手を掴むと無言で歩きだした…





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