幼なじみ君と幼なじみちゃん♪
「ちょっと、トイレに行ってくるな」
「うん」
そう言って部屋を出てキッチンに行くと
「あっ!磨梛にぃ、昨日うちに泊まったの?」
「んー、まぁそんなとこ…
てかさ、冷やすのに使う氷ある?」
「うん、ちょっと待っててね!
はい、あっ!もう時間だから学校行くね!」
そう言って那沙は保冷剤をくれて、
嵐が去った後のような感じで去って行って
保冷剤を手に部屋へと戻ると目を瞑ってる
慄梛にそっと触れた…
「冷たっ」
慄梛は身体を“ピク”とさせ顔を背けた
「目…腫れてる…からさ」
「ありがと…、でも直は冷たすぎるから…
せめて、タオルとかほしいかも…」
「あ、だよな…ごめん」
「ううん、すごく嬉しかったよ…
冷たすぎてびっくりはしたけど」
タオルで包んだ保冷剤で目を冷やしはじめた
「もう大丈夫か?なんか他にあったら言えよ?」
「大丈夫だよ
磨梛抖がそばにこうして居てくれるから…」
ーこうして居てくれるから…か…
このまま時間が止まればどんなに“幸せ”か…
どんなに“嬉しい”か…
あんな奴に声なんてかけられなかったら…ー
―なんで、慄梛が俺の彼女じゃないんだろ…
こんなに慄梛のこと好きなのに…――
何時間か過ぎた頃、慄梛のスマホが鳴った…
目を冷やすのを止めて慄梛は静かにスマホの
画面を見ていた
「磨梛抖…、ごめんね…
明日から…一緒には…学校に行けないや…」
慄梛の口からそんな言葉を聞くとは思わなかった…
「な、なんで…?どうしてだよ?はぁ?なんで…?」
見ていたスマホを静かに俺に差し出した…
「見ていいの…?」
コクリと頷いた…
そして差し出されたスマホの画面には
相沢からのメッセージが映し出されていた…
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