Garden2

いつかこんな日が来るかも知れない、そう思ってた。

二人が離れるとき、それを切り出すのはきっとお前だ、と。


だけど。


俺が求め続ける限り、お前は離れていかないと。

俺はどっかでそう思ってた。


愚かなヤツだと、忘れてしまえばいい。

もう元には戻らないなら。

俺はお前を、ただ黙って見送るよ。



俺が求めるものはもう存在しないから。


俺に笑いかけようとしなくていいから。

俺のための優しさはいらないから。


二度と出会うことはない。


ごめんは最後まで言えないけど。

ありがとうも最後まで言わないから。



じゃあ、元気で…


最後の会話が脳に染み入る。



お前がな。


そう言った後の、お前の泣きそうな笑顔を。

俺はきっと、一生忘れないだろう…
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